研究課題/領域番号 |
18K18192
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分63020:放射線影響関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
砂田 成章 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (70807677)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | G2/M細胞周期アレスト / CDK1阻害剤 / 相同組換え修復 / 放射線感受性 / G2/M期細胞周期アレスト / DNA修復 / 細胞周期 / 遺伝性乳がん・卵巣がん |
研究成果の概要 |
本研究は、細胞周期とDNA修復の両方に作用するCDK1阻害剤が、DNA損傷応答においてどのように影響するかを調べた。CDK1阻害剤は、濃度依存的にDNA修復を抑制し、比較的低濃度域では、放射線等のDNA損傷に対する感受性を亢進させた。一方で、G2/M期アレストを引き起こすような高濃度域のCDK1阻害剤は、DNA損傷を抱えた細胞のM期移行ならびに異常な分裂を抑制し、感受性が抵抗性へ逆転することを見出した。さらに、G2期細胞では、相同組換え(HR)修復経路が活性化される。しかし、その修復過程で必須のBRCA2の機能が低下すると、上記の感受性の逆転現象は見られず、高感受性が維持されることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、CDK1阻害剤によるG2/M期アレストの誘導は、BRCA2野生型細胞において放射線抵抗性を引き起こし、BRCA2欠損型細胞において放射線感受性を引き起こすことを見出した。細胞周期制御が介入することで、DNA損傷応答が大きく影響されることを示した。また、これらの成果から、HR修復に異常を有する遺伝性乳がん卵巣がんに対して、特異的な放射線増感効果を引き起こす治療戦略の提案が期待される。
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