研究課題/領域番号 |
18K18212
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分64020:環境負荷低減技術および保全修復技術関連
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研究機関 | 金沢大学 (2019-2020) 大阪府立大学 (2018) |
研究代表者 |
岩井 久典 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 博士研究員 (70733765)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 腐植物質 / 藻場再生 / 褐藻 / 鉄 / 溶存鉄 / SWEOM / 細胞壁 / 鉄の生物利用性 / コンブ / 磯焼け |
研究成果の概要 |
藻の胞子体形成には溶存鉄が必要不可欠であることが分かっているが、その鉄の生物利用性の評価手法は定まっていない。本研究では、鉄の細胞壁吸着性によって生物利用性が変化すると考え、アルギネイト薄膜コーティングろ紙(AMF)を用いた細胞壁透過性の鉄の分画方法を提唱した。海水可溶性の腐植物質の添加によりAMF透過性の鉄濃度が増加し、この結果は褐藻の生殖生長の度合いとも相関があった。また、実海域における褐藻胞子体のサイズおよびクロロフィルa含有量との比較から、全溶存鉄ではなく、むしろAMF透過性鉄濃度が胞子体の生育状態に寄与していると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、褐藻細胞壁の機能を鑑みた褐藻に対する鉄の生物利用性の新規評価法を提唱した。これらは、鉄供給による藻場再生保全技術における鉄の生物利用性及び腐植物質の機能の解明につながる。これは鉄の生物利用性を分析化学及び藻類学の両分野からの検証に基づく新たな試みである。また、藻場再生は水産及び環境分野において重要視されている大きな課題であり、本研究の背景となる鉄供給による藻場再生保全技術は工業副産物及び未利用バイオマスの有効活用の利点もあり、これらの課題に対する新たな検証項目の提案をする意味で社会的な貢献も期待できる。
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