研究課題/領域番号 |
18K18241
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分64060:環境政策および環境配慮型社会関連
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研究機関 | 一般財団法人電力中央研究所 |
研究代表者 |
小松 秀徳 一般財団法人電力中央研究所, エネルギーイノベーション創発センター, 主任研究員 (40462882)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 血縁選択 / マルチエージェントモデル / ナッジ / 情報提供 / アンケート解析 / 進化 / 利他性 / リスク |
研究成果の概要 |
人間の極端なリスク認知が、どのような要因に影響されるのかを理解し、どのような方策によって緩和することができるかを明らかにするため、社会性の進化を説明する進化の枠組みに注目し、利他性がリスク認知に影響を与え得るシミュレーションモデルを構築した。このモデルから、血縁者からの支援を受けているほど極端なリスク忌避が緩和される傾向が示唆された。そこで、血縁者からの支援を伝えるメッセージを設計し、その効果を検証するためにインターネットによるアンケート調査を実施したところ、実際に血縁者からの支援を受けている感覚が増大し、極端なリスク忌避が緩和されることが確かめられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
進化の観点に基づく定量的な分析により、自己利益最大化とは異なるリスク認知が発生することをシミュレーションによって示し、人間の社会性の進化に由来するリスク認知の発生機構を解明した。また、このシミュレーションから、リスク認知に影響する特性を抽出し、これを活用した情報提供によって、実際に現実世界において極端なリスク認知の緩和が可能であることを示した。これにより、設計指針が確立されていなかった行動変容方策としての「ナッジ」の設計指針に対して、体系的で効率的な設計の枠組みを提示した。
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