研究課題/領域番号 |
18K18242
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 京都大学 (2022) 筑波大学 (2018-2021) |
研究代表者 |
宗野 ふもと 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特任研究員 (30780522)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 中央アジア / ウズベキスタン / 女性 / ソ連 / 経済活動 / 手工芸 / 女性雑誌 / 乳製品 / 生活戦略 / バザール活性化 / 乳製品売買 / 貧困対処 / ソ連解体後 / ウズベキスタンのバザール / バザール経済 |
研究実績の概要 |
本年度は新型コロナウィルス流行による渡航制限の緩和と、研究代表者が2022年9月にウズベキスタンサマルカンド市のシルクロード国際観光文化遺産大学に教員として着任したことで、現地での研究ネットワークの構築が進み、さまざまな情報を収集することも可能になった。 研究成果については、①昨年度論集に寄稿したソ連時代の女性雑誌『サオダト(Saodat)』(1972-74年刊行分)の資料紹介論文を、査読意見に基づき修正し刊行することができた。②ソ連時代とウズベキスタン独立後のシャフリサブズにおける手工芸生産の連続性について考察した英語論文を執筆した。この論文は、ウズベキスタンの学術誌に投稿し条件付き採用となった。 ①に関して、原稿の修正作業を通して、『サオダト』では国営企業や機関での女性の労働が取り上げられることが多く、バザールでの女性の活動が言及されることは少なかった。同誌がウズベキスタン共産党の機関紙であったことを踏まえると、1970年代前半には、バザールでの女性の経済活動はインフォーマルなものとして捉えられていたと考えられる。 ②に関して、約10年にわたるシャフリサブズでの現地調査で得られた資料の分析を通して、ソ連時代の手工芸工場での女性たちの労働経験や高等教育の経験が、独立後の手工芸生産の基礎になっていたことを明らかにした。また、ウズベキスタン独立後の市場経済の進展により雇用が不安定化する中で、ソ連時代の労働環境や労働理念に対するノスタルジアを持つ手工芸者がいることも明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ウズベキスタンでの現地調査が可能になり情報を少しずつ集められている、昨年度から取り組んできたソ連時代の女性雑誌に関する資料紹介論文を刊行した、英語論文の刊行の見通しが立ったためである。
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今後の研究の推進方策 |
ウズベキスタンでの現地調査を継続し、ソ連時代及び独立後ウズベキスタンにおけるバザールでの女性の経済活動及び商慣行について情報を収集する。
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