研究課題/領域番号 |
18K18247
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 法政大学 (2023) 愛知大学 (2020-2022) 京都大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
友松 夕香 法政大学, 経済学部, 教授 (70814250)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ジェンダー / 国際開発 / 農業 / ガーナ / 科学技術 / 変容 / 開発政策 / 農業変容 / 植民地行政 / 日誌 / 開発 / ローカルヒストリー / 国連 / 言説分析 / アフリカ / 近代化 / 農業普及員 / 開発コンサルタント / グローバルヒストリー / シアナッツ / サバンナ地域 / 家計 |
研究成果の概要 |
本研究では、西アフリカのサバンナ地域に位置するガーナ北部を舞台に20世紀後半からの農村経済の転換期に注目し、男性と女性の生計関係の変容を分析した。その成果として、男性が主役となってきた農業が悪化したとき、女性たちが農業労働と家庭での食料供給の役割を増加させてきたこと(労働の女性化)を明らかにした。さらに同じ時期にフェミニズムが国際開発政策と合流して始動した女性の経済活動を拡大させる支援が、女性の労働を過酷化させてきた問題を指摘した。男性と女性の生計関係の不可分さを浮き彫りにすることで、女性の経済的な自立を推進する国際協力のジェンダー政策の矛盾を考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、男性と女性の間の不可分な生計関係に着目し、農村部の社会・環境の変容にともなう労働の女性化を描くことで、フェミニスト経済学の限界やジェンダー平等政策の矛盾を明らかにしたことである。国連をはじめとする開発援助機関は、女性の食料生産の役割を強調したり、女性の自律/自立を目的として、農村部の女性を対象に土地の再分配を促し、技術供与や資金提供をしてきた。こうしたジェンダー平等政策は、重労働である農業を美化しており、家事をはじめとする過重の役割を担う農村部の女性たちの労働をさらに過酷化させている。ジェンダー平等政策の一義的な推進を再考するうえで本研究は実践的にも大きな意義をもつ。
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