研究課題/領域番号 |
18K18264
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 筑波大学 (2022) 京都大学 (2019-2021) 立命館大学 (2018) |
研究代表者 |
佐藤 麻理絵 筑波大学, 人文社会系, 助教 (80794544)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 中東地域研究 / 難民研究 / 国際政治学 / 国際社会学 / 市民社会論 / 政治学 / イスラーム学 / NGO論 / 移民・難民 / 君主制 / NGO/NPO論 / 都市研究 / NGO・NPO論 |
研究成果の概要 |
本研究では、主にヨルダンを対象として、「イスラーム的NGO」の動態とこれを取り巻くネットワークや、NGOの息づく都市の様子や変容、君主制との関係性を検討してきた。「イスラーム的NGO」とは、イスラームの価値に根ざして難民を含む貧者への支援を展開している組織である。これらは、一部では湾岸アラブ諸国のトランスナショナル・ムスリムNGOとの連携を通じ、イスラームの連帯が示されていた。また、君主制を敷くヨルダンでは、王族主導型NGOという独自のNGOがその一端を担っており、社会福祉の一側面としての機能を発揮しているだけでなく、イスラームの伝統や教えを重視しているという点で特徴的であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、ヨルダンという権威主義的な君主制下における難民受入について、イスラームの価値に根ざしたNGOが時に湾岸諸国のトランスナショナルなNGOとイスラームの連帯を示しながら連帯し、難民の都市生活を支えていた。イスラーム的NGOの内実はこれまであまり明らかとされておらず、これらが示す多様な価値や国際的な連携は、権威主義体制下における市民社会を考察する上で有用な情報である。翻って日本においても滞日ムスリムの数は増加傾向にあり、彼らの市民社会参画も活発になることが予想される。多文化共生社会の実現を目指すためにも、イスラームの価値に根ざす組織の果たす役割について解明することは意義のあることである。
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