研究課題/領域番号 |
18K18270
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
黒田 賢治 国立民族学博物館, 現代中東地域研究国立民族学博物館拠点, 特任助教 (00725161)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 紛争の長期化のメカニズム / 中東 / イラン / 殉教 / シーア派 / 記憶 / 言説 / 紛争 / 殉教者 / 新型コロナウイルス感染症 / イスラーム |
研究成果の概要 |
2010年代以降、シリアなどの中東諸国では、超大国だけでなく、周辺諸国による紛争介入が行われながら、長期的な紛争状態が続き、難民問題を含め超地域的な影響が及んできた。本研究では、紛争介入を行う周辺国を代表するイランについて、一定の民主的政治制度が行われてきた同国の内政上の構造と宗教的言説をイデオロギー化させてきたことを踏まえて、「殉教者(シャヒード)」をめぐる言説構造に着目しながら、社会的に紛争介入を可能/紛争介入への批判を妨げる社会的メカニズムの解明を試みた。その結果、「殉教者」概念の操作を通じて異なる紛争の当事者性が国家の言説に一元化されてきたことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は中東地域研究として、中東地域の実態について明らかにしてきた学術的意義に加え、紛争という中東地域で発生してきたマクロな現象が継続的に発生するメカニズムについて、日常のミクロな人の営みに基づいて実証的に検証するという方法論的な意義がある。こうした方法論的な意義は、同時に平和あるいは紛争に対するミクロな個人の主体性を明らかにすることでもあり、個々人の平和に対する日常的な貢献の可能性と責任を示したものであるという社会的な意義をもつ。
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