研究課題/領域番号 |
18K18273
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80020:観光学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
石黒 侑介 北海道大学, 観光学高等研究センター, 准教授 (00743238)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 観光政策 / バルセロナ / キト / イースター島 / デスティネーション・マネジメント / 観光協会 / DMO / 経営戦略 / 観光 |
研究成果の概要 |
本研究では、観光協会とDMOの組織的な特徴を規定する組織構造や組織文化、あるいはリーダーの存在やリーダーが定める戦略の特性、組織メンバーの認知や行動、そして、それらを包含する組織化のプロセスに関する検証を試みた。研究の結果、トップダウンで意思決定がなされ、同時に行政からの影響力を受けるなど、意思決定に複雑さを抱えながら運営されている観光協会の実像がおぼろげながら明らかになった。他方、国外のDMOにおいても一定程度、こうした組織化プロセスの特性は認められており、従来なされてきた、財源の自律性や事業の収益性等によって観光協会とDMOの差異が規定されるという議論の妥当性に疑問が呈される結果となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DMOは学術研究と観光政策の現場の双方で最も新しいテーマの1つであるが国内外ともに研究の蓄積が少ない。また既往研究のほとんどが財源論や個別の事業モデルに焦点をあてたものである上、その多くが欧米のDMOの事例紹介に留まっている。他方で、日本に伝統的に存在する観光協会はDMOとの対比を通じて客体化され、多くの場合、先進的なDMOに対して後進的な組織として描かれる。本研究はこうした点に疑問を呈し、DMOとしての観光協会の組織特性の把握を行うとともに、バルセロナやキトといった先進的なDMOへの事務局長インタビュー調査を通じてこれらの先進的「とされる」DMOの組織的課題を浮き彫りにした点に意義がある。
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