研究課題/領域番号 |
18K18295
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80030:ジェンダー関連
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
牧 陽子 上智大学, 外国語学部, 准教授 (50802451)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | ケア / 移住女性 / ケア労 / 保育 / 介護 / フランス / 女性の就業 / ディーセント・ワーク / 在宅ケア / 外国人ケア労働者 / 在宅維持 / 女性の就労 / 高齢者 / 在宅維持政策 / 訪問介護 / 訪問看護 / 家庭 / 日本 |
研究成果の概要 |
家庭での外国人ケア労働者の利用について、フランスの保育と介護の事例から検討した。フランスで最も利用が多いのは「保育ママ(家庭的保育)」、介護も在宅支援政策がとられており、フランスの保育・介護は在宅ケアがメインである。 現地調査などからは、介護では在宅でも身体的ケアの外部化がなされ、子の役割は情緒的支援などへとシフトしていることが判明した。だが親子のつながりは弱体化したわけではないという指摘もある。保育・介護とも在宅でのケアを担うのはパリでは多くの場合、移住女性である。介護では労働が細分化され、ディーセントワークは厳しいが、公的介入などにより保育ママは比較的良い待遇を得ていることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ケア研究においては子ども・高齢者という二つの領域のケアを同時に考察することの必要性が指摘されているが、これら二つを同時に分析射程に入れた研究は乏しい。そのような中、本研究はフランスという、子ども・高齢者へのケアで在宅ケアを旨とする国をフィールドに、両分野を対象としたことで、ケア労働でディーセントワークが可能になる条件についてそのカギとなる要因に接近することができた。さらに、パリを対象に入れたことで、社会・文化資本が乏しい移住女性が、より良い労働環境で比較的高い報酬を得られる例もあること、またそれはいかなる環境の下で可能なのかについて示唆を得た。移住女性のエンパワーメントにつながる知見である。
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