研究課題/領域番号 |
18K18297
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80030:ジェンダー関連
|
研究機関 | 東京大学 (2019-2020) 神奈川大学 (2018) |
研究代表者 |
小野 仁美 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 助教 (20812324)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 子どもの権利 / 子の利益 / 監護権 / 家族法 / イスラーム法 / イスラーム / 子の権利 / チュニジア / 監護 / 家族 / 子の監護 |
研究成果の概要 |
本研究は、子をめぐる価値観からみた家族観の変容を検討することにより、国際規範とイスラームとのせめぎ合いの中で揺れ動く現代チュニジアのジェンダー規範を明らかにしようとするものである。両親の離婚後、子の監護者を決定する裁判で最も重視されるのが「子の利益」であることは、現代世界に広く共通する規範である。ところが、「子の利益」の内容については様々な見解の余地があり、それぞれの家族観やジェンダー観を反映した相違も見られる。本研究は、多様な価値観が複雑に交錯するチュニジアのジェンダー規範を、子をめぐる係争の法的実践とイスラーム的価値観の両面から探った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
チュニジアは、アラブ諸国で初めて一夫多妻制を明確に禁止するなど世俗的な家族法で知られるが、2011年のいわゆる「アラブ革命」以後、イスラームを再評価する動きもある。国家による厳しい思想・言論統制下において、イスラーム主義運動は地下活動を余儀なくされていたが、チュニジアの政治変動のうねりは、人々の宗教的な感情を表面化させることとなった。イスラーム的価値観にもとづく運動は多様化し、世俗主義的な女性運動もますます活発となっている。本研究は、ムスリムの伝統的な価値観と、現代の国際的な規範とが交錯する場の一つである子どもをめぐる問題に焦点をあて、その変容の具体的事例を明らかにした。
|