研究実績の概要 |
【研究6】を実施した. 【研究6】反偏見事例の呈示(Dasgupta & Asgari, 2004, Study 1; Dasgupta & Greenwald, 2001, Study 1, Study 2; Dasgupta & Rivera, 2008; 埴田, 2015, 研究1-2)による偏見への介入効果について,サブタイプ化 (Mauer, Park, & Rothbart, 1995; Weber & Crocker, 1983) (佐久間,2009))に着目し,一般人の反偏見事例の呈示によって,潜在的な父親・母親ステレオタイプが平等的になり,父親の育児参加・母親の社会進出に対する態度が肯定的になるか否か,一般成人参加者を対象に検討した. その結果,50代参加者においてのみ,反偏見事例の呈示によって,潜在的な父親・母親ステレオタイプが平等的になり,また,男性参加者においてのみ,反偏見事例の呈示によって,父親の育児参加・母親の社会進出に対する態度が肯定的にることが示された.なお,50代参加者は20代参加者より,潜在的な父親・母親ステレオタイプが伝統的であること,男性参加者は女性参加者より,父親の育児参加・母親の社会進出に対する態度が伝統的であることも明らかにされ,一部の対象者のみではあるが,男女共同参画について,伝統的なステレオタイプや態度を持つ対象者に対して,反偏見事例の呈示による介入効果が見られたと考えられる.
|