研究課題/領域番号 |
18K18307
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
大坂 泰斗 国立研究開発法人理化学研究所, 放射光科学研究センター, 研究員 (70782887)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | X線自由電子レーザー / セルフシード / X線分割遅延光学系 / 揺らぎ / ダイナミクス / XFEL / ナノ集光 / XSVS / 分割遅延光学系 |
研究成果の概要 |
本申請課題では、超小型X線分光器を開発し、反射型セルフシード法と呼ばれる新たなX線自由電子レーザー(XFEL)発振法を実現することで、XFELの輝度を5倍以上に高めることに成功した。また、1つのXFELから時間差を精密に制御された2つのXFELを作り出す分割遅延光学系の整備を進めた。両技術を相補的に利用することで、強度自己相関法によるXFELパルス時間幅の直接測定、そして純水中で生じているメソスケール(数オングストロームから数十ナノメートル)の揺らぎ測定の実証に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
反射型セルフシード法によって得られる高輝度XFELは、従来のX線分光測定の効率を高めるだけでなく、X線非線形分光といった新たなX線計測技術の開拓、それに伴う新たな発見につながるものである。また、XFELの時間構造の測定は至上命題として様々な研究が行われてきたが、本研究により初めて直接測定が達成され、より詳細かつ正確な時間構造決定へ向けた大きな一歩となる。そして反射型セルフシード法と分割遅延光学系を利用した純水の揺らぎ評価は、未だ謎の多い非晶質物質中で様々な時間・空間スケールで生じている揺らぎを解明する可能性を示すものであり、基礎科学から応用開発に及ぶ広い科学領域に貢献するものである。
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