研究課題/領域番号 |
18K18354
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大森 俊宏 東北大学, 工学研究科, 助教 (10633456)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 精子遊泳 / 細胞間流体相互作用 / 流体構造連成 / 精子運動 / 生物流体 / 計算力学 / 精子 / 繊毛・鞭毛 / 計算生体力学 / 流体力学 / 生物流体力学 |
研究成果の概要 |
精子の運動は,細胞周りの流れや粘度といった力学環境によって支配されており,本研究ではそれら物理要素が精子運動にどのように影響を与えるのかを明らかにする.特に(1)粘弾性流体中の精子の運動を解析し,デボラ数に依らず遊泳の効率は維持されること,実験的に観察される波形変化は高効率化をもたらす.(2)精子二体干渉を解析,精子間に働く流体干渉によって協調運動が起こり,遊泳速度が単体遊泳時にくらべ1割程度上昇する.(3)流体運動による多体干渉によって,一方向性の流れが誘起されることなどを明らかにした.これらの結果は,8編の雑誌論文にて発表している.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では精子集団運動のメカニズムを流体力学,固体力学の連立によって解き明かすことを目的とする.本研究で得られた,波形変化による高効率化,協調遊泳による高速化,指向性の高まりは,すべて長距離遊泳や集団として卵子へと向かうのに有利に働くものであり,精子数の減少は単に受精確率を下げるだけでなく,細胞ダイナミクスをも変化させることを示すものである.これらの結果は,精子運動能や受精能を統合評価する新たな指標の創成につながるものと期待される.
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