研究課題/領域番号 |
18K18359
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
篠原 満利恵 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (00789133)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 膵島 / 炎症 / マクロファージ / 凝集体 / 糖尿病 / インスリン / 酸素 / マイクロウェル / ヒトiPS細胞 |
研究成果の概要 |
本研究では,膵島の炎症によって起こる膵β細胞の細胞死と免疫細胞の膵島への浸潤をin vitroで再現する培養系の開発を行った.まず,マイクロウェルを底面に持つプレート上で各種膵島構成細胞用いて膵島様凝集体を形成した後,IL-1βやIFN-γ刺激により炎症を惹起し,マクロファージと共培養を行った.膵β細胞のIL-1β刺激によりCCL2やCCL3といった炎症性の因子の産生能が増加し,マクロファージとの共培養によりアポトーシス,細胞死が顕著にみられた.すらわち,マクロファージからのIL-1β刺激による膵β細胞障害を再現できる可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病研究や新規糖尿病治療薬の開発において,専ら動物実験や動物由来の初代膵島を用いた検討が行われているが,ヒトでの生理的な応答を十分に再現することは難しい. そして,初代培養では単離後に機能が著しく低下するため,評価系として均質性を維持することは困難である.本研究の成果は,生体内の炎症による膵β細胞の細胞死と機能障害を再現する膵島組織培養の可能性を示すものであり,ヒトiPS細胞由来膵島構成細胞や細胞株など様々な細胞種に応用が可能であることから,糖尿病研究や創薬分野の加速化につながることが期待される.
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