研究課題/領域番号 |
18K18360
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
長田 翔伍 東京大学, 生産技術研究所, 特任研究員 (40751441)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 神経幹細胞 / 血管性ニッチ / シェアストレス / マイクロ流体デバイス / 臓器チップ / 血管内皮細胞 / Organ-on-a-chip / マイクロデバイス |
研究成果の概要 |
脳内には血管内皮細胞(ECs)から成る神経幹細胞(NSC)ニッチが存在しており、血流による流れ刺激を受けるECsがNSCsの幹細胞性や分化制御を行っている。本研究では、NSCs、ECs、および細胞外マトリクスから成るNSCニッチモデルをカルチャーインサート上に構築し、ECsへ流れ刺激を負荷可能なマイクロ流体デバイスを開発した。流れ刺激は、ECsの細胞機能への影響だけでなく、NSCsの幹細胞性の向上、およびグリア細胞系への分化抑制が誘導される可能性を示した。マイクロ加工技術により、生体模倣性の高いNSCニッチモデルを構築し、ECs、NSCs、流れ刺激の相互関係の一端を明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経幹細胞(NSCs)は、血管内皮細胞(ECs)から成るNSCニッチに存在し、中枢神経系(CNS)の維持や組織障害後の再生を担っている。本研究では、これまでほとんど調べられてこなかったECsを介した血流刺激によるNSC制御機構を評価可能な培養システムを構築することに成功し、血流を模した流れ刺激は、ECsの代謝機能活性化を伴い、NSCsの幹細胞マーカーの発現上昇、およびグリア細胞マーカーの抑制を誘導することを見出した。これは、CNS恒常性維持や発生機構の解明のみならず、神経再生や神経疾患の病態機構の解明に寄与することが期待されている。また、神経再生誘導を目的とした創薬分野への貢献も期待できる。
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