研究課題/領域番号 |
18K18383
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
野本 貴大 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (00734732)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 薬物送達システム / 中性子捕捉療法 / 高分子 / ボロノフェニルアラニン / LAT1 / アミノ酸トランスポーター / 高分子コンジュゲート / ホウ素デリバリー / 機能性高分子 / 生体適合性高分子 |
研究成果の概要 |
ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)において、現在臨床で最も研究されているホウ素薬剤はboronophenylalanine (BPA)である。BPAはがん細胞で過剰発現しているLAT1アミノ酸トランスポーターを介して取り込まれるため腫瘍選択的に集積する特徴があるが、腫瘍内滞留性が必ずしも高くはないという課題がある。本研究課題では、このBPAの腫瘍内滞留性を向上すべく、BPAとボロン酸エステルを形成し、側鎖に複数のBPAを担持することのできる機能性高分子を開発した。この機能性高分子によりBPAの腫瘍内滞留性が劇的に改善し、BNCT効果も大幅に向上できることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
BNCTはホウ素原子と熱中性子の核反応により生じるアルファ粒子とリチウム反跳核によりがん細胞を選択的に殺傷する方法である。BNCTの適用範囲を拡大するためには、腫瘍に選択的に集積し、熱中性子照射中に高い腫瘍内ホウ素濃度を維持することのできるホウ素薬剤を開発することが重要である。本研究では、既存のホウ素薬剤boronophenylalanine(BPA)に水中で加えるだけでその腫瘍集積性と滞留性を劇的に向上し、治療効果も大幅に向上することのできる機能性高分子を開発した。本研究成果により、BNCTのさらなる発展が期待できる。
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