研究課題/領域番号 |
18K18460
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
超高齢社会研究
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研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
村上 達也 富山県立大学, 工学部, 教授 (90410737)
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研究分担者 |
池田 華子 京都大学, 医学研究科, 准教授 (20372162)
高田 耕児 富山県産業技術研究開発センター, その他部局等, 主任研究員 (40530621)
安田 佳織 富山県立大学, 工学部, 講師 (70707231)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 加齢黄斑変性 / 高密度リポタンパク質 / 点眼剤 / 点眼 / 薬物送達システム / リポタンパク質 / 治療用ナノ粒子 / ドラッグデリバリーシステム / 後眼部疾患 / ナノ粒子 |
研究成果の概要 |
加齢黄斑変性に対する点眼治療薬を、高密度リポタンパク質(HDL)の変異体を用いて開発することを目指して、以下に示すように多角的に研究を進めた。 薬物搭載HDL変異体について、ラット点眼後の搭載薬物の後眼部組織内分布をLC-MS/MSにより調べた。薬物濃度は、強膜>脈絡膜>網膜の順となり、硝子体からは検出されなかった。この結果から、搭載薬物の後眼部移行ルートは経強膜であることが示唆された。 工業生産に利用可能な簡便なHDL作製法を開発した。HDL構成脂質のエタノール溶液とHDL構成タンパク質のウレア溶液を混合し、脂質膜の相転移温度で静置することにより、既存法と同等の収率でHDLが得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
加齢黄斑変性は加齢が最大のリスクファクターの難治疾患であり、我が国で第4番目の失明原因である(欧米では第1位)。現在の治療法(抗体医薬品の眼球内注射)は、患者への肉体的負担が大きく、また患者急増による医療従事者の労働負担も問題となっている。そしてもう1つの問題は、長期的にはこの治療法は有効ではない(耐性化)ことである。本研究は、患者自身が行える点眼治療の開発を目指すものである。今回、後眼部への薬物輸送ルートが解明され、工業生産に利用可能な新しい点眼剤作製法が見出された。いずれの成果も、HDLという血中に存在する物質の異所(眼表面)での医療応用という点で、学術的にも社会的にも意義が大きい。
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