研究課題/領域番号 |
18K18490
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分1:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
後藤 文子 慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (00280529)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 庭園芸術学 / 芸術学 / 近代建築論における空間概念論 / 空間-時間的空間形成 / 改革庭園 / ドイツ近代園芸と造園 / 庭園の植物利用 / 建築空間論 / 空間-時間的空間形成論 / 制作論 / 近代造園 / 近代園芸 / 近代的空間形成概念 / 自然環境デザイン / 地景(ランドスケープ) / 近代庭園 / 近代建築 / 植物利用 / 有機的色彩 / 近代造形芸術と動態性 / 空間形成作用 / 近代芸術における動態性 / 自然庭園 |
研究成果の概要 |
20世紀初頭のドイツで「自然庭園」を主導した多年生植物栽培家・造園家カール・フェルスター(1874-1970)と、彼と親密な交流のあった建築家ペーター・ベーレンス(1868-1940)の活動を中核とし、庭園芸術研究の新たな領域たる「庭園芸術学 Gartenkunstwissenschaft」の基礎づけに成功した。具体的には、第一にフェルスターによるゲーテ荘園の庭修復(1948/49年)における植栽デザイン特性、第二にベーレンスの造園活動と庭園芸術理論が19世紀末の近代芸術学を基盤とする事実、第三に「自然庭園」を介して庭園芸術学が20世紀モダニズムに接続する事態、以上三つのアスペクトを解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近代の庭園芸術が重視した生命的で動態的な自然的環境としての特性を、植物学、園芸学、庭園史学等とのクロス・ディシプリナリーな接合の位相において検討することで、芸術研究の新たな領域である「庭園芸術学」の可能性を実証的に基礎づけたことに最重要な意義がある。それによって初めて開拓し得たのが、20世紀初頭の庭園芸術理論を介して19世紀の近代芸術学を改革庭園における園芸・造園活動に媒介する視座である。そこで獲得した歴史的知見を最新のデジタル人文学に接合する必然性と可能性の検討に着手し、将来、庭園芸術学に基づき近代の庭園文化財を3D動画像等最新メディア化して公開し、社会・文化に寄与することを展望している。
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