研究課題/領域番号 |
18K18494
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分1:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 筑紫女学園大学 |
研究代表者 |
宇治 和貴 筑紫女学園大学, 人間科学部, 准教授 (80613413)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | クィア仏教学 / クィアスタディーズ / LGBTQ / 仏教 / 真宗 / 親鸞 / セクシュアルマイノリティ / ジェンダー / 同性婚 / 実践 / 同性婚儀礼 / 仏前結婚式 / 仏教学 / セクシュアリティ / 寛容という差別 / 救済 / 施しという差別 / 仏教における救い / クィア / LGBT / 真宗学 / セクシュアリティ・スタディーズ / 仏教思想 / クイア / セクシュアル・マイノリティ / ダイバーシティ / クイアスタディーズ |
研究成果の概要 |
LGBTAと呼ばれるセクシュアルマイノリティの人々を、仏教における救いの対象としてどのように位置づけるかといった問題意識から出発した研究だった。しかし研究途中に、クィアスタディーズで指摘された「寛容」という差別を知り、当事者を救いの対象として位置づけようとする意識そのものが差別的であるという結論に至った。そうした反省に立ったうえで、クィアスタディーズが論理構築と実践的運動の二側面をもって展開されてきたことを踏まえ、平等を原理として教学が構築されている現実の仏教教団において、なぜ差別があるのかといった具体的な問題を取り上げる必要があるといった、クィア仏教学における課題を明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
仏教研究の領域にクィアセオリーを援用する研究は、本研究が日本では最初の試みであった。従って「クィア仏教学」という名称も、本研究で初めて使用したものであり、仏教学研究分野における新たな領域を開拓できた。ジェンダー研究分野においても積極的とはいえない仏教学に関する研究分野において、クィア研究を用いたことは画期的な発想だったと考えている。 また、既存の仏教教団内にもカミングアウトできていないLGBT当事者は存在しているはずである。その理由は、教団内にある差別意識だと考えられる。そうした声を出すことができていない人々が、自らを肯定する論理の端緒を開拓できたことは社会的にも大きな意義があると考えている。
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