研究課題/領域番号 |
18K18500
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分2:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
中川 裕 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (70227750)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | クリック / 音韻獲得 / 音韻論 / コイサン / 脱クリック化 / Kalahari Basin / click / acquisition / クリック子音 / 言語獲得 / 未入力 / 子供の音韻論 |
研究成果の概要 |
本研究は、クリック子音を豊富に持つグイ語における音韻獲得のプロセスを解明することを目的とする。ボツワナ共和国での現地調査により幼児のクリック子音獲得の一次資料を収集した。コロナ禍の影響で一部の調査は遅延したが、東京滞在中の母語話者の協力によりデータ分析を進めることができた。コロナの5類感染症への移行により、最終年度には現地調査も再開でき、さらにデータ収集を進めることができた。研究期間全体を通じて、クリック子音の獲得パタンに関する新たな知見を得るとともに、識字教育への応用も探求した。本研究の成果は、音韻獲得理論の発展に寄与するものであり、今後のさらなる研究発展が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、クリック子音を多く含むグイ語の音韻獲得過程を詳細に解明し、音韻獲得理論の発展に寄与する点にある。クリック子音は非常に稀少であり、その獲得過程の研究は、普遍的な音韻理論に重要な示唆を与える。また、幼児のクリック子音獲得データは、音素体系の多様性とその獲得メカニズムの理解を進め、音韻獲得の困難さと容易さに関する新たな知見を提供する。「多数のクリック子音をもつコイサン諸語の音素体系を子供はどのように獲得するか?」という問題は未探求であり、本研究は世界初の組織的調査を実施し、その結果を考察した点に意義がある。
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