研究課題/領域番号 |
18K18569
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分7:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 帝京大学 (2021-2023) 一橋大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
後藤 玲子 帝京大学, 経済学部, 教授 (70272771)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ケイパビリティ(潜在能力) / 正義理論 / ジョン・ロールズ / アマルティア・セン / トランス・ディシプリン / 尊厳 / 自由 / 正義 / トランスディシプリン / ケイパビリティ / 潜在能力 / リベラルな社会科学 / 社会科学の方法 / 公共的互恵性 / 公共性 / 異分野越境 / 社会科学の哲学 / ケイパビリティー(潜在能力) / 正義論 / 普遍的かつ個別的リスト / 個人間比較可能性 / 機能ベクトルの測定 / 機会集合の推定 / 異分野越境的 / ロールズ正義理論 / 異分野越境型 |
研究成果の概要 |
研究活動の総括として、Dignity, Freedom and Justice, Springer(2024年7月刊行予定)を編集した。本書では尊厳概念がリベラリズムに投げかける問いに応答しながら、正義理論の再編を図った。現存する位階的な秩序の中では、個人の内在的な価値もまた相互に比較されることを免れ得ない。本研究は、尊厳の尊重を帰結から独立した義務として定立したうえで、「尊厳へのケイパビリティ」の保障を個人の権利として確立する論理を模索した。具体的には、ロールズの偶然の哲学とセンのケイパビリティ・アプローチをもとに、公共的相互性の論理と倫理を構成すること、それを通じて正義理論の再編を試みた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1971年ロールズ『正義理論』の刊行から50年経った。この間の日本の学際的なロールズ研究の蓄積をもとに、その理論的・実践的な展開を図り、世界に発信することの意義は大きい。本研究はトランスディシプリナル(福祉・医療政策学系、市民工学系、脳情報科学系、経済学系など)な視点を結び合わせることにより、ケイパビリティ(潜在能力)アプローチに基づく正義理論を構成する途を探った。ケイパビリティアプローチは、個人の自由と尊厳を尊重しながら、個人の基本的潜在能力を保障する正義理論の探究に向かう。本研究は個人尊重主義的なこのアプローチが、グループ概念を媒介として公共的相互性の論理と倫理の要となる点を明らかにした。
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