研究課題/領域番号 |
18K18571
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分7:経済学、経営学およびその関連分野
|
研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
澤木 聖子 滋賀大学, 経済学系, 教授 (40301824)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 意識のバリアフリー化 / アンコンシャス・バイアス / キャリア危機 / 柔軟な働き方 / ピア・サポート / 隠れ介護者・隠れ傷病者 / リワーク・プログラム / 内的なつらさ / 私事と就労の両立支援 / ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン / 情報保護と安全配慮 / ACP(人生会議) / ハイブリッド・ワーク / ピア・サポート・サークル / 仕事と治療の両立支援 / コロナ禍による受診控え / リワークプログラム / 離職行動 / エンゲージメント / 心理的安全性 / 「ながらワーカー」 / 多様な働き方 / 両立支援 / カミングアウト / がんサバイバー / covid-19 / プラットフォーム労働 / 「ながらワーカー」の制約 / 健康経営 / ながらワーカー / がん治療と仕事の両立支援 / 働き方改革 / 治療のクール / 職業アイデンティティ / 働き方 |
研究成果の概要 |
本研究では、「ながらワーカー」治療や介護をしながら仕事をする働く個々人と、その従業員を雇用する組織の人的資源管理の双方から捉え、治療と仕事の両立支援を取り巻く実態を明らかにすることを目的とした。 育児、介護など、働く個々人が直面している私事が、職務観や組織に与える影響過程について探索することも目的とした。全国の日本企業の人事部で働く従業員約1,000名を対象としたWEB調査の他、当事者にインタビュー調査を実施した。「ながらワーカー」の人材活用にはアンコンシャス・バイアスの弊害が浮上した。人的資本として「ながらワーカーに」投資するためには、意識と評価システムの転換が必須であることが導かれた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、個人の私事に生起する「ながらワーカー」を「社会化された私事」として企業組織が認識し、戦略的な人材マネジメントの実践に結び付けられた時、統合社会モデルが実現すると考えている。その前提には、治療や介護をしながらの職務遂行は組織において不利であるという無意識のアンコンシャス・バイアスを払拭させる「意識のバリアフリー化」が欠かせない。本研究では、当事者の経験を丹念に聞き取り、また企業の人事部に所属する社員の意見を調査することにより、個人と組織の統合可能性について試論し、がんサバイバーを通じて誰にでも働きやすい社会を実現させるための実相を明らかにした点で意義がある。
|