研究課題/領域番号 |
18K18611
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分8:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 名桜大学 |
研究代表者 |
鈴木 啓子 名桜大学, 健康科学部, 教授 (60224573)
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研究分担者 |
新里 美智子 名桜大学, 健康科学部, 研究員 (20816756)
鬼頭 和子 名桜大学, 健康科学部, 准教授 (90714759)
村上 満子 名桜大学, 健康科学部, 上級准教授 (50403663)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 自死遺族支援 / 地域文化 / 相互扶助 / 沖縄 / 自殺 / ユタ / 地域包括ケア / 死者 / シャーマン / 特殊葬法 / 自死遺族 |
研究成果の概要 |
本研究は沖縄の地域文化に根差した遺族支援の構築を目指している。親密なコミュニティ(沖縄的共同性)の中で自死をはじめ忌避される問題が起こった場合、語らない、知っていても話題にしない気遣いゆえに、日常的関係性において相互扶助を確認できなかった。その一方で、当事者の個人的問題は本人不在の中で、地域住民により噂話として共有されている実態が明らかになった。こうした地域の特徴を配慮した情報収集とその確認、また、当事者に脅威を与えない慎重な関与と継続的な見守りとしての支援の工夫が明らかになった。また遺族支援として参加する遺族自身の匿名性を確保できる情報提供、およびユタらシャーマンの活用可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
沖縄的共同性の中で、自死を知られてしまう強い不安を遺族が持っており、その背景には地域住民間で共有されている自死への忌避感情が強く反映していることが示唆された。その一方で、ユタらが祖霊との関係の中で自死者の尊厳を守る視点から死を意味づけ、現実的に遺族の安寧に寄与している実態を明らかにした。遺族も含め孤立している住民への支援において、各家庭の個人情報が驚くほど共有されている地域特性を踏まえた支援のあり方、また匿名性を確保した上での自死遺族への情報提供のあり方を提案した。自死遺族は沖縄的共同性による支援を受けていないこと、むしろその中で孤立、苦悩している現状を踏まえた支援の必要性を明らかにした。
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