研究課題/領域番号 |
18K18612
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分8:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 名桜大学 |
研究代表者 |
小川 寿美子 名桜大学, 人間健康学部, 教授 (20244303)
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研究分担者 |
山里 絹子 琉球大学, 国際地域創造学部, 准教授 (00635576)
Fewell Norman 名桜大学, 国際学部, 教授 (20577994)
玉城 直美 沖縄キリスト教学院大学, 人文学部, 准教授 (60754322)
金 滋英 名桜大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (90795949)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 女性 / 主体的移動 / 島嶼間移動 / 結婚 / リプロダクティブ / 市民活動 / ドメスティックワーカー / グローバル社会 / リプロダクティブヘルス / 資本主義社会 / 女性移民 / リプロダクティブ・ヘルス / 制限と抵抗 / 島嶼 / 人の移動 / Diasporas / Proactive Migration |
研究成果の概要 |
本研究では20世紀初頭の島嶼女性の海外移動の主体性について検討した。例えば沖縄では女性が海外に移動した公的記録に夫の呼び寄せや写真結婚など男性に従属する印象が強いが、それは女性の移動に男性の関与が求められるという制限があったことが明らかとなった。また当時の島嶼女性の海外移動の動機をインタビューや資料の定性分析すると移動の決断には内に秘めた非表出型の主体性が推測できる表現が少なくなかった。そのため島嶼女性が社会的マイノリティとして当時弱い立場にいながらも、移動することが最大限の主体的行動の一手段であったと考えた。本研究は社会的立場が違う女性で他に4つの島嶼地域も対象とし同様の結論が導かれた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的・社会的意義は、20世紀初頭という女性にとって比較的に社会的立場の弱い時代に、島嶼から移動した事例に数多くの主体性を見出すことができた点である。例えば、自分たちの生活をより良いものにしたいという強い決意と精神を持って行動する共通のパターンが存在した点、子どもの教育を高い優先課題として捉えている点、文化的ルーツとの強い繋がりを維持し、故郷島への新しい風を吹きこむ点、低賃金や人権軽視など市民として受け入れられない場合でも移動国の文化や教育に着実に影響を与えている点、移動の理由の根底には家族から背中を押された、時代の後押し、コミュニティに対する想いに応えるなどがある点、である。
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