研究課題/領域番号 |
18K18678
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 関西外国語大学短期大学部 |
研究代表者 |
Cakir Murat 関西外国語大学短期大学部, 英米語学科, 准教授 (60758176)
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研究分担者 |
小林 貴徳 専修大学, 国際コミュニケーション学部, 准教授 (90753666)
具 本媛 京都精華大学, マンガ学部, 特任講師 (10758014)
姜 京守 関西外国語大学, 外国語学部, 准教授 (30757985)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 難民の子ども / 学習 / 漫画 / 防災教育 / 地域住民 / 漫画での教育 / 学習漫画 / 定量調査 / トルコ / ボランティア / 災害 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、トルコにおける難民の子どもへの学習漫画による防災教育の実践に挑戦し、その効果と問題点を明らかにすることである。具体的には、「課題1:トルコにおける難民の現状と課題に関する文献研究」、「課題2:難民の子ども向けの学習漫画の開発に向けての現地調査」、「課題3:難民の子ども向けの防災教育学習漫画の実施と効果の検証」の3つの研究について行う。2021年度は、研究計画の予定通り、課題3に集中して研究を行った。具体的には難民の子ども向けの防災教育が教育漫画の作成を完成させた。また、この漫画の効果を検証するために漫画を学習する前と学習した後の知識の変化を図る質問紙調査の作成を完成し、倫理審査員会から質問紙調査を実施するための許可を得た。更に調査を実施するためにトルコ大使館からの協力を得ることができた。その後トルコで調査を実施しようとする時にコロナによる規制が行われて調査を行うのは困難であった。そのためデータ収集の補填、研究計画のキャッチアップを行うために実施期間を再延長する必要があった。来年度(2023)からトルコ政府はコロナ抑制のための規制を解除しており、現地調査の可能となったため8月に現地で調査を実施して積極的に調査を進めていきたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2021年度は3年間の科研費研究期間の最終年である。2021年度は、最終年度に実施予定の質問紙調査の準備期間と位置づけ、質問紙の作成の完成と難民の子ども向けの防災教育学習漫画の作成の完成を実現した。具体的には、第1に、最終年度である2021年度におけるこの質問紙調査を実施するための事前準備として、一般の防災教育の受講生を対象として配布する質問紙の作成プロセスを進めてきた。また、質問紙調査の実施にあたっては、質問紙の構成、標本抽出の方法に関する検討も終わり、質問紙調査を実施するための学内倫理審査も通した。これによって、学習漫画の効果の検証を実現できる準備が整った。第2には、学習効果が検証される学習漫画が、先行研究の知見に基づいて研究分担者である姜氏、小林氏、具氏に相談しながらその内容の分析・検証を行い、学習漫画を作成し、完成 させた。作成した漫画調査の実施可能性についてトルコ大使や関係機関の関係者より意見聴取を行い、現地調査の実施において協力を得ることができた。しかし、トルコで2021年3月に予定していた質問紙調査の実施が新型コロナウィルスの世界的な感染拡大により、急遽中止となった。そのため、旅費、人件費および物品費などの未使用の予算が生じており、当初予定していた初年度の研究実施プロセスは、遅れている。2023年はトルコにおいてコロナの規制が解除された。そこで現地調査の可能性が見えてきたため、トルコ大使館や関係機関との交信を継続し、2023年8月に現地で質問紙調査を実施する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は、前年度の研究成果に基づいて、まず①これまでのインターネットにおける調査を含め、現地で2023年8月に難民の子どもを対象に防災教育の知識に関する質問紙調査を実施する。その結果を踏まえ、②開発した難民の子ども向けの漫画を使用して防災教育を実施する。③①と②の結果を踏まえて、学習漫画による防災教育の効果を検証するための質問紙調査を実施するといった大きく3つの研究計画が予定されている。そこから得られたデータを分析し、仮説を検証していく。その結果を踏まえて、本研究の学術的及び実務的なインプリケーションを議論して行く。さらに、本研究の限界を示しながら、今後の研究方向についても述べていきたい。状況に応じて研究資源に余力があると判断される場合に限り、経済的に不利な状況に置かれている子どもを対象とした調査を実施することも視野に入れて比較研究を進めていくことにしたいと考える。
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