研究課題/領域番号 |
18K18688
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分10:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 中央大学 (2021-2022) 東京学芸大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
松井 智子 中央大学, 文学部, 教授 (20296792)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 学力格差 / 言語発達遅滞 / 経済格差 |
研究成果の概要 |
貧困家庭の子どもの多くに言語の遅れがあることは欧米の先行研究が示すとおりである。貧困や低学歴といった社会経済的要因に、ストレスや精神的不安などの心理的理由が加わり、母親が子どもとのコミュニケーションを質、量ともに十分にとれないことが主な原因である。本研究では、①ハイリスク母の母子会話に関する調査、②ハイリスク幼児の家庭での言語使用に関する質問紙調査、③ハイリスク児童の音韻知覚と情動反応の関係に関する調査といった主に3つの調査を実施し、ハイリスク児の言語と情動の発達を促進するための方略に結びつく成果を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
①ハイリスク母の母子会話に関する調査の学術的意義は、これまで不明であった、国内のハイリスク家庭児童の言語発達遅滞の要因として、母親の語りかけの質が浮かび上がったことにある。②ハイリスク幼児の家庭での言語使用に関する質問紙調査の学術的意義は、述部・機能語の語彙発達の伸びは,年少から年中にかけての大人とのコミュニケーション行動の伸びと連動することが示されたことにある。③ハイリスク児童の音韻知覚と情動反応の関係に関する調査の学術的意義は、音韻知覚能力の低さと不安の感じやすさとの関連性を見出したことである。これらの成果は、リスク児の言語や情動の発達を改善する方略につながるという点で、社会的意義を持つ。
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