研究課題/領域番号 |
18K18699
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分10:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 京都女子大学 (2021) 慶應義塾大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
伊東 裕司 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (70151545)
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研究分担者 |
三浦 大志 杏林大学, 保健学部, 講師 (80726084)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 人物誤同定 / 認知的失敗 / 人違い / 日誌法 / 実験室実験 / フィールド実験 / 親近性 / 類似性 / 既知人物 |
研究成果の概要 |
日常の生活の中で出会った人物を間違えて別の既知人物と判断してしまう「人違い現象」について、日誌法を中心とした質問紙調査、フィールド実験、実験室実験により検討した。質問紙調査では、日常生活での人違いの頻度、状況、対象人物の特性などが明らかになった。フィールド実験では、待ち合わせ場面を設定し実験室外の日常的な状況の中で人違いを生起させる実験を行い、3割程度の被験者に人違いを生起させうることなどが示された。実験室実験では、人為的に実験室で人違いを生起させる実験パラダイムを開発し、閾下単純接触により未知人物の顔に対する親近性を高めることが、人違いの生起頻度を上昇させることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで心理学では、意図的、意識的に対象の人物に注意を向けて行う人物同定や誤同定についての研究は行われてきたが、われわれが日常経験するような人違いについてはほとんど研究されてこなかった。本研究は、日常的な人違いがどのような現象であるかの概略を示し、可能な研究方法の提案、問題の整理などを行うことができ、人違い研究が心理学の一領域として進められるべきであり、領域として成り立つことを示すことができた。研究の成果は、将来的には目撃供述の信頼性の検討や振り込め詐欺(オレオレ詐欺)の防止にも役立つ可能性があり、この点でも意義が認められる。
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