研究課題/領域番号 |
18K18718
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分12:解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
二宮 祥一 東京工業大学, 理学院, 教授 (70313377)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | SDE / mathematical finance / weak approximation / numerical method / 確率論 / 数理ファイナンス / 確率微分方程式 / 確率数値解析 / 高頻度取引データ / 前方積分 / 高頻度データ / 金融取引 / 確率微分方程式の数値解法 / 非因果的確率積分 / forward integral / 高頻度取引 |
研究成果の概要 |
本研究の目的(1-4)のうち(1)(3)(4)についての成果を得た。(2)(4)に関してはコロナ禍における金融機関の機微データへのアクセスの問題と市場環境の変化の二つの理由により十分に検証できなかったが、その一部については数値シミュレーションで代替し理論結果を確認することはできた。目的(1)(2)(3)に関しては次の様な理論的成果を得た。1. 反復積分から生成される自由リー環の高次の基底の期待値が消えない場合を前進積分によって理論的に扱うことが可能である。2. 上記の二次の場合についての計算およびその市場における解釈。上記2. の解釈を実際に数値シミュレーションで確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高頻度取引市場の時系列データを(拡張された)確率微分方程式(以下SDE)で記述されているものであると見做してその高次反復積分の和への展開の係数として現われる確率変数で市場を調べるものであると一般化できる。この一般化は人工知能の中の所謂深層学習と整合性が高い。ファイナンス理論は市場データからヘッジ戦略を記述するSDEを発見するものと見做すことができるが, 深層学習の深層に相当する部分はこのSDEを記述するベクトル場を時間方向に並べることに相当するからである。この知見により、今後のファイナンス理論の研究に深層学習の理論を取り込む手段の有力な候補が発見された。
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