研究課題/領域番号 |
18K18751
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分14:プラズマ学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
上田 良夫 大阪大学, 工学研究科, 教授 (30193816)
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研究分担者 |
伊庭野 健造 大阪大学, 工学研究科, 助教 (80647470)
Lee HeunTae 大阪大学, 工学研究科, 講師 (90643297)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | ナノ繊維構造 / ヘリウムプラズマ / ガスセンサ / ガスセンサー |
研究成果の概要 |
ヘリウムプラズマを金属に照射することによる形成されるナノ繊維構造をガスセンサに応用することを試みた研究である。ナノ繊維構造は大きな表面積を持つため、表面反応に起因するセンシングメカニズムを持つセンサとして大きな可能性があるがこれまで全くこの様な試みは行われていない。 本研究では、ヘリウムプラズマ照射によって形成したタングステンのナノ繊維構造を乾燥空気中で熱酸化し、金電極を蒸着して抵抗測定型のセンサを試作した。このセンサで水素ガスの検出を試みたところ、水素濃度10 ppmまで高い検出感度を持つことがわかった。この感度は現在の高感度水素ガスセンサに匹敵し、ガスセンサとして新たな領域を開拓できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金属へのHeプラズマ照射で形成されるナノ繊維構造を用いたガスセンサの開発は我々のグループが世界で初めて行ったものである。特にHeプラズマ照射によるナノ繊維構造は、他のナノ構造体(ナノロッド等)と比べて、3次元的に緻密で複雑な形状をしているため、大きな表面積を持っていること、抵抗測定において複雑な電流パスが期待できること、ナノ繊維層の最表面に電極の蒸着が可能であることなど、他のナノ構造では見られない利点を有している。本研究はこのナノ繊維構造の特徴を最大限に生かして、ガスセンサへの応用可能性を実証したという点において、大きな社会的意義を持つものである。
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