研究課題/領域番号 |
18K18762
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分15:素粒子、原子核、宇宙物理学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
酒見 泰寛 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (90251602)
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研究分担者 |
長濱 弘季 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (00804072)
大前 宣昭 国立研究開発法人理化学研究所, 光量子工学研究センター, 研究員 (60615160)
田中 香津生 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 助教 (20780860)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | レーザー冷却分子干渉計 / 永久電気双極子能率 / CP対称性 / 超対称性 |
研究成果の概要 |
物質・反物質対称性(CP)の破れの起源を探るために、極性分子において、不対電子の永久電気双極子能率(EDM)が、分子内有効電場により、大きく増幅されることに着目し、FrとSrの冷却分子生成とEDM測定技術の開発を進めた。特に、赤外線ヒーターによる非接触加熱方式を用いた表面電離イオン源と、ヨウ素分子と高精度波長計を用いた周波数安定化を行うことで、核融合反応による大強度レーザー冷却Fr源の技術を確立した。さらに、2種類のRb同位体の共存トラップ技術を確立するとともに、Fr-Sr内部の有効電場を相対論的結合クラスター理論により評価することで、Fr-Sr分子EDM測定に向けた基盤技術を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子内の有効電場が大きい極性分子において、電子EDMが格段に増幅されることを利用し、分子EDM研究が注目されている。しかし分子EDM測定は、ビーム実験のみであり、測定感度は外場との相互作用時間数ミリ秒程度に制限されている。今回、2種類の冷却原子を準備して、それらを会合することで、冷却分子を生成することを目指しており、長い相互作用時間を実現できるため、EDM測定精度の限界を打ち破ることが可能となり、学術的に重要と考えられる。さらに、生成するFr-221のgeneratorであるAc-225は、内包治療薬剤としても注目されていおり、この大強度Ac製造は社会的にも重要な意義を持つ。
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