研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究では、可視光用CMOSピクセル検出器をX線検出に流用し、コード化マスクと小型X線発生装置を組み合わせることで、コンパクト、安価な蛍光X線3Dイメージング装置の開発を目標とした。最小ピクセルサイズの可視光用CMOSを用いて、常温大気圧でX線光子のエネルギーを測定に成功し、さらに、X線偏光検出性能があることも初めて示した。複数の金属を張り付けた板からの蛍光X線を、ピンホールを通して撮像し画像の取得に成功した。コード化マスクを用いた撮影も行ったが、3D像像再合成は今後の課題となった。一方で、これまでとは全く異なる原理の天文用X線干渉計に、CMOS及びマスクの技術が利用できることを示した。
非破壊で元素組成を調べる蛍光X線分析装置は、広く普及している。ただし、多くは測定対象全体の元素組成を測定する装置である。測定対象の場所ごとの元素組成、つまり、元素ごとの分布を測定する、スキャン式の蛍光X線分析装置は、大型、高価で、測定時間もかかる。本研究は、X線ピクセル検出器とコード化マスクを組み合わせて、蛍光X線画像を一気に取得する、コンパクト、安価な装置の装置の開発を目指している。本研究で、可視光用CMOS検出器でも、常温でX線光子エネルギー測定に成功し、ピンホール使用であるが、蛍光X線画像も得られた。目的の装置が可能であることをほぼ示せた。完成すれば、応用の範囲と規模は図りしれない。
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すべて 雑誌論文 (14件) (うち国際共著 6件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (21件) (うち国際学会 6件)
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