研究課題/領域番号 |
18K18788
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
大内 智博 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 講師 (60570504)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 深発地震 / カンラン石 / 相転移 / マイクロクラック / 断層 / アコースティックエミッション / AE / 微小破壊音 / アコースティック・エミッション / マントル遷移層 |
研究成果の概要 |
深発地震の多発するスラブ内深部の温度圧力条件下(700-1000℃、10-17 GPa)におけるカンラン石の破壊実験を行った。低温の条件下ではカンラン石の相転移がマイクロクラッキングを誘発したものの、断層すべりを引き起こす斜交クラックの形成は起きなかった。一方、脆性-塑性遷移の境界温度となる900℃では塑性変形に伴って斜交クラックが発達し、それに引き続いてラプチャーが誘発される場合には断層すべりに至ることが確認された。即ち深発地震はカンラン石の相転移と脆性-塑性遷移の両者が満たされた場合に引き起こされうることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究にて行った、地球の深さ300-500kmに位置するスラブ深部の温度圧力条件下における岩石破壊実験は世界初の試みである。これまで、深発地震発生の素過程に関する研究分野をリードしてきたのは欧米の研究グループであった中、本研究の「マイクロAE測定システム」は世界で初めてスラブ深部の温度圧力条件下における微小破壊音測定を可能とした。これは当該分野にて世界をリードしていけるブレークスルーであり、当システムを用いた研究を今後も継続していくことは、我が国においては防災への応用といった観点からも非常に大きい意義をもつ。
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