研究課題/領域番号 |
18K18814
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分18:材料力学、生産工学、設計工学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
川田 宏之 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20177702)
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研究分担者 |
荒尾 与史彦 東京工業大学, 物質理工学院, 助教 (40449335)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | カーボンナノチューブ / 電気特性 / メッキ / 導電率 / ドーピング / CNT |
研究成果の概要 |
本研究では優れた電気的特性を有するカーボンナノチューブ(CNT)糸の創製を目的とし, CNT無撚糸に対しドーピング処理や熱処理,メッキ処理による金属との複合化などを行い,従来のCNT糸と比較し優れた電気的特性を有するCNT無撚糸を得た.特に,CNT無撚糸に対し高密度化と一塩化ヨウ素(ICl)ドーピング処理を施した際に導電率3.87×10~5S/m,黒鉛化処理とIClドーピング処理を施した際に導電率5.12×10^5S/mと,より優れた電気特性を有するCNT無撚糸を得た.さらに,黒鉛化処理を施した繊維に関して,比電流容量が172Am/kgと銅線を超える極めて優れた特性を有することが確認された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,電子デバイスの小型化・軽量化に伴い配線材料の細線かつ軽量化が求められている.本研究は軽量かつ優れた電気特性を示すナノ材料のCNTをマクロスケール化し,既存の配線材料の代替となるCNT繊維を作製する.また複数の電気特性向上手法を組み合わせることの有用性を示す学術的意義を有する.本研究では導電率が最大5.12×10^5S/mと銅の7×10^7S/mを超える電気特性の取得は実現されなかった.しかしこれらの優れた電気特性を有する繊維を金属と複合化させるなど,今後の研究のさらなる進展により軽量かつ高導電率,大電流容量と既存の配線材料を上回る性質を有するCNT糸の作製が期待される.
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