研究課題/領域番号 |
18K18828
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分19:流体工学、熱工学およびその関連分野
|
研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
中川 洋 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 物質科学研究センター, 研究副主幹 (20379598)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
|
キーワード | フォノンスペクトロスコピー / 中性子非弾性散乱 / フォノン / ナノ熱計測 / アモルファス / 分子シミュレーション / 安定同位体ラベル / ボソンピーク |
研究成果の概要 |
アモルファス状態にある蛋白質のテラヘルツ周波数領域の中性子非弾性散乱スペクトルに観測されるボソンピークに対する水和・温度・圧力効果を系統的に調べ、ボソンピークが蛋白質分子内部の空隙と関連していることを見出した。さらに、蛋白質表面で集団的に揺らぐ水和水のフォノンモードとボソンピークがカップルしていることを示唆する結果を得た。これら結果は、中性子非弾性散乱実験や分子シミュレーションによる解析により、アモルファス状態にある水和タンパク質のナノ熱物性をフォノンの観点から解析できることを示唆する結果であり、中性子によるナノ熱物性解析の重要性を示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来のナノ熱物性研究では、結晶性の物質に比べアモルファスのフォノンの取り扱いは難しかった。本研究では、重水素化ラベル法や分子シミュレーションを活用した革新的な中性子ナノ物性計測法を開発し、これまでアプローチが難しかったアモルファス関連物質を、ナノ熱物性研究の具体的な研究対象とするための研究基盤を創出した。特に、これまでバルクの巨視的な熱物性で解析されることが多かった生体・食品系のアモルファス物質に着目して、ナノ熱物性が生体保護物質の保存作用にどのように関係しているかの手掛かりを得た。
|