研究課題/領域番号 |
18K18849
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 (2019) 東京大学 (2018) |
研究代表者 |
小山 知弘 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (60707537)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | スピントロニクス / スピン軌道相互作用 / 磁性薄膜 / 電磁石 / スピンエレクトロニクス / 磁性 |
研究成果の概要 |
本研究では、スピン軌道トルク(SOT)を動作原理とする新しいタイプの電磁石の提案・動作実証を行う。具体的には、ランダムな多磁区構造と単一磁区構造という状態間のSOTによるサブナノ秒スイッチングの可能性を検証した。研究機関内に、①SOTによる多磁区状態→単磁区状態の変化を実証、②強磁性体/非磁性体界面への酸化層導入によるSOTの増強を確認、③ナノ秒の時間スケールにおいてもSOTによる磁化の安定化が可能であることを確認、という成果を得ることができた。これらにより、サブナノ秒SOT電磁石動作の実現にとって非常に重要な知見を得ることができたと考えている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電磁石の使い方などというのは既に確立されており、性能を高めるための技術的な改良の余地しかないように思われるだろう。しかし本研究により、スピン軌道相互作用に基づく全く新しい電磁石の実現可能性が見えてきた。これにより、既存の技術では到底達成できないであろう「ピコ秒オーダーの超高速動作」、「十分な磁界出力特性を備えたナノサイズの超小型コイルレス電磁石」の可能性が期待できる。これは、「動作原理を大きく転換させることで、ありふれたデバイスにおける革新的な利用の仕方が生み出される可能性がある」ことを示している点で学術的意義は大きい。
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