研究課題/領域番号 |
18K18895
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分23:建築学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川口 健一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (40234041)
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研究分担者 |
中楚 洋介 東京大学, 生産技術研究所, 特任講師 (70756361)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | テンセグリティ / 空間構造 / 立体構造 / 張力構造 / 最適化 / 不静定構造 / 不安定構造 / トラス構造 / 膜構造 / プレストレス / 位相最適化 / グランドストラクチャー法 / 建築構造 / 自己釣り合い / 張力 / 一般逆行列 / 最適構造 / 細胞骨格 / 宇宙構造 |
研究成果の概要 |
本研究では2つの研究を実施した。1は実際に東京大学柏キャンパス内に建設したテンセグリティ実構造物の張力変動の観測。軸力を10分毎に計測し、設計時の挙動と比較を行った。2019年の大型台風による風力も、設計時の最大荷重時の軸力の7割程度であったことが分かった。2はテンセグリティの最適性を検証するため、2次元のグランドストラクチャ法による位相最適化数値解析を実施した。節点移動も含めた最適化を行ったところ、全体としてはテンセグリティではなく静定トラスに近づく傾向が分った。目的関数をコンプライアンスではなく別の関数に置き換える必要があると考えられる。これらの結果 は日本建築学会大会論文として報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
前半の研究では、世界的にも珍しい、テンセグリティの実構造物の挙動において構造設計時の数値解析結果が妥当であることが確認できたという意味で工学的及び社会的に意義があると考えている。本研究の元来の目的は、三角形を基とするトラス構造が常に最適であるという従来の常識を変える可能性についての検証であり、ある環境の中では(例えば宇宙や極地等)ではトラス構造よりもテンセグリティ構造の方が適している、といった新しい可能性の検証であった。結果的には目的関数の選定の検証が必要であることが分かった。さらに研究を進める必要があるが、本研究の目指すことが確認されれば従来の構造力学に新たな基本的知見が加わることとなる。
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