研究課題/領域番号 |
18K18910
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分24:航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
鷹尾 祥典 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (80552661)
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研究分担者 |
村上 勝久 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (20403123)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 電気推進 / 電子源 / グラフェン / イオン源 / 超小型衛星 |
研究成果の概要 |
超小型衛星にも搭載可能な高効率イオン推進機の実現へ向けて、制約となっている中和器(電子源)に焦点を当て、従来にないグラフェンを用いた推進剤不要な電子源の利用を図った。一つの電子放出面が100μm角となる素子を3mm角ウェハ内に380個配置した電子源において、11Vの印加電圧で最大放出電子電流として6.0mAに到達した。その結果、従来の小型プラズマ中和器と同程度の電流密度となる一方、電子生成コストとしては1桁以上小さい非常に高性能な中和器を実現できた。一方、イオン源においては、磁場配置およびグリッド電極の最適化を図り、最終的に放電電力9.2Wにおいて最大ビーム電流は9.2mAが得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超小型衛星に軌道遷移の自由度を与え、かつ、運用終了後のデブリ化を防止するためにも、高性能な超小型宇宙推進機が求められている。様々な推進機の候補があるが、既に宇宙での利用実績が豊富なイオン推進機はその候補の一つである。従来の超小型イオン推進機は既存の技術を小型化することでしか対応できていない中、これまでに無い新しい電子源として、低電圧駆動可能で高電流密度が得られるグラフェンを利用した推進剤不要な電子源の利用は、電子放出面の電位がプラズマ電位に近いという従来と異なる領域でのプラズマ生成の探索となり学術的意義のある研究である。
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