研究課題/領域番号 |
18K18930
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
関戸 信彰 東北大学, 工学研究科, 准教授 (10462516)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 鉄鋼材料 / ボロン / 拡散係数 / 固溶限 / 定量分析 / rf-GD-OES / 高周波グロー放電発光分光分析 / 拡散 / 鉄鋼 / 軽元素 |
研究成果の概要 |
rf-GD-OESを用いた拡散対法によりFe中Bの固溶限を決定した。Fe-B二元系におけるγFe中のB固溶限は、最大でも60 ppm程度、αFeにおけるそれは10 ppm程度であった。 湿水素雰囲気中での熱処理で発生する脱B反応を利用し、その反応速度からBの拡散係数を見積もった。1000℃近傍におけるBの拡散係数は、αFe中とγFe中で同程度であり、 Feの自己拡散係数よりは数桁大きいものの、拡散の活性化エネルギーはFeの自己拡散のそれと同程度の大きさであった。このことから、脱B反応の律速過程は、Bの体拡散ではなく、Bの離脱を伴う表面反応である可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
FeにおけるBの合金元素効果を理解し,また組織発達過程を計算科学により再現するためには,拡散係数は不可欠な基礎データである。過去に報告されたデータは信頼性が低いが,本研究により,正確に拡散係数の測定を難しくしている要因を明確にすることができた.今後は,表面反応を考慮した脱B現象のモデルを検討する,あるいは表面反応が活性化すると考えられる高温域で測定するという,脱Bによる拡散係数測定の精度を向上させるための指針を得ることができた.
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