研究課題/領域番号 |
18K18936
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
岡本 範彦 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (60505692)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 固溶強化 / 原子変位 / 降伏強度 / 固溶体合金 / 固溶軟化 / 短範囲規則 / 局所格子ひずみ / 第一原理計算 / 強度 |
研究成果の概要 |
高エントロピー合金や2元系固溶体合金において,固溶強化量と理想格子位置からのずれ(平均原子変位量)との間に強い正の相関がある.しかし,短範囲規則性を有する合金系では,固溶強化量とランダム配列を仮定して得られた平均原子変位量の直線関係から逸脱し,従来考えられてきた短範囲規則化による強化とは逆の軟化が生じていることを示唆する結果が得られた.第一原理構造緩和シミュレーションにより,短範囲規則度が平均原子変位量に大きく影響を与えることを明らかにし,一部の固溶体合金における短範囲規則化による見かけ上の軟化現象を説明することができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
身の回りの金属材料のほとんどは,純金属ではなく異種元素が原子レベルで混ざった(固溶体)合金です.異種元素が固溶することによって合金の強度がどの程度高くなるか(固溶強化量)に関して,古くから理論的研究がされてきましたが,単純な合金系や固溶元素濃度が低い場合にしか適用できません.研究代表者らは,固溶強化量を予測し得るユニバーサルな指標として構成元素の結晶格子位置からのずれ(原子変位量)を提案してきましたが,本研究では固溶元素がランダム配列している場合だけでなく,特定の優先的配列をした場合にも固溶強化量の予測指標となりうることを示しました.
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