研究課題/領域番号 |
18K18939
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
屋代 如月 岐阜大学, 工学部, 教授 (50311775)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | ナノメトリック切断 / インデンテーション / 応力集中 / 塑性変形 / 分子動力学シミュレーション / ナノメートル刃 / 切断 / 表面エネルギー / 第一原理計算 / 格子不安定性 / 弾性係数 / サブグレイン形成 / 切断面 / 表面粗さ / 切断現象 / 打ち抜き加工 / 分子動力学 / 散逸粒子動力学 / マルチスケールモデリング |
研究成果の概要 |
せん断力ではなく刃先が侵入して材料を分離する「押し込み切断」という独自の視点から,二次元状の剛体刃を様々な金属結晶に押し込んで切断するシミュレーションを分子動力学法により行った.3次元のナノインデンテーションと,長手方向に無限長の2次元刃の押し込み切断の大きな違いとして,押し込まれた材料の弾性変形が少なく塑性変形が容易に発生し,3次元ナノインデンテーションで活発に議論されているポップインのような現象が生じないこと,刃先表面には刃の結晶方位と一体化した「膜」が形成され,膜と母材の間の結晶の回転やすべりなどによって切断面の粗さや切断方向が変化するなど,切断初期の重要なキーメカニズムを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
3Dナノインデンテーションとの違いから明白になったこととして,刃を極限まで鋭利にすることは,塑性変形を発生させるための応力集中を極限まで高めることに他ならない,ということである.したがって,刃先に生じる応力集中→塑性変形をナノレベルでコントロールすることで新しい切断の方法論につながると思われる.一方,プラスチックなど高分子材料については「塑性変形」の定義が金属に比べて曖昧であり,切断されたプラスチックは局所的にC-Cの共有結合が切れているのか,分子鎖がすり抜けて流動変形しているだけなのか,今後さらなる研究が期待される.
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