研究課題/領域番号 |
18K18947
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
柳楽 知也 大阪大学, 接合科学研究所, 准教授 (00379124)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | アーク溶接 / 凝固割れ / その場観察 / 放射光 / X線イメージング |
研究成果の概要 |
放射光の高輝度X線イメージングを利用して、従来観察が困難であったアーク溶接時に発生する凝固割れの形成過程を観察することに成功した。クレーター部およびビード部ともに凝固収縮による引張応力により、強度の低い液膜部にひずみやひずみ速度が局在化し、割れが発生することが明らかとなった。さらにクレーター部では引張応力だけでなくせん断応力も凝固割れに寄与すること、ビード部では、凝固割れの進展速度は周期性を有することを初めて見出した。つまりミクロスケールでの組織形成が凝固割れに密接に関係していることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
凝固後の組織、モデル材料、シミュレーションを用いて組織形成を予測する従来手法では、実験による妥当性の検証が必要である。本研究では、放射光X線イメージングによるその場観察により、アーク溶接時に発生する凝固割れの形成機構を明らかにすることが出来た。凝固割れの臨界のひずみ、ひずみ速度、固相率などの従来手法では得られない定量データは、新たな物理モデルの構築やシミュレーションへの応用など学術的意義がある。また、本課題で取り上げるアーク溶接時での凝固割れは、実際の生産現場で直面している問題であり、凝固割れの予測や低減のための組織制御手法の提案など、基礎的な指針を提案できるとして工業的に重要な意義がある。
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