研究課題/領域番号 |
18K18957
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
伊田 進太郎 熊本大学, 産業ナノマテリアル研究所, 教授 (70404324)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | ヒドリド / ナノシート / 同位体センサー / ロジウム / 粒界 / 表面 / プロトン / 粒界・表面 |
研究成果の概要 |
表面・粒界が関与するヒドリドイオン伝導体として、ロジウムドープ酸化チタン層状体を合成し、ロジウムドープサイトに吸着したヒドリド種が表面ヒドリド伝導を示すか調査した。伝導特性を軽水素中と重水素中で評価すると、電流電圧特性やインピーダンス特性が変化し、水素が関与するイオン種が伝導していることを示唆する結果が得られた。しかしながら、伝導度は質量の重い重水素雰囲気中の方が高く、通常のヒドリド伝導の機構とは異なる新しいヒドリド伝導がロジウムドープ酸化チタン層状体では起こっている可能性が示唆された。これらを応用して同位体センサー等への応用も期待される。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水素原子に1つの電子が付加したヒドリドは、その酸化還元電位が水素標準電極に対して-2.25Vとかなり卑な電位を持つため、単独のヒドリドと酸素で燃料電池が構築できれば、従来の水素燃料電池よりも大きなの起電力が得られる可能性がある。しかしながら、この材料は空気中で不安定であり、電池や燃料電池応用にはさらなる開発が必要であるとされている。また、ヒドリド伝導を示す材料は限られており、新しい設計コンセプトをもった材料開発が求められていた。本研究成果は、表面・粒界という切り口でヒドリドイオン伝導体を提案し、従来にはない伝導機構のヒドリドイオン伝導を示す可能性がある材料を創製できたことは学術的価値は高い。
|