研究課題/領域番号 |
18K18960
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
本間 敬之 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (80238823)
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研究分担者 |
柳沢 雅広 早稲田大学, ナノ・ライフ創新研究機構, その他(招聘研究員) (20421224)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | プラズモニクス / ラマン分光法 / 表面増強ラマン分光 / 引張り試験 / 材料破壊 / ゴム / 表面増強ラマン散乱分光 / オペランド計測 / 表面増強ラマン散乱光 / 材料破壊過程 / 表面増強ラマン散乱 / オペランド解析 / 複合計測 |
研究成果の概要 |
本研究は、独自のラマン分光法と引張り試験機を組み合わせ、材料の機械的変形・破壊過程につき、ナノスケールの領域に発生する歪みや応力のみならず化学構造の変化をも同時にオペランド解析可能とする手法の確立を目的とした。特にプラズモンセンサと称する光学デバイスを用いた表面増強ラマン分光法を適用し、引張り時における面内、及び表面近傍それぞれの化学構造の変化の測定を行うことにより、新たな現象の観察を目指した。その結果、主としてゴム材料の引っ張り時において、深部の構造は弾性変形、表面近傍の構造は塑性変形を示し、切断亀裂部において2重結合が分解することが面内ラマンイメージングの動的観察によって明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、引張り試験における化学構造、特に表面近傍と内部および切断破壊までの、面内方向におけるナノスケールでの化学構造分布の動的測定に世界で初めて成功したことである。また本研究を通して亀裂部での分子の分解反応を直接観察できたことで、本手法が材料破壊のメカニズム解明にむけての強力なツールであることを実証した。試験時における機械物性とナノスケールでの面内化学構造が同時に測定できることは、引張り試験に限らず、摩擦・摩耗・潤滑などのトライボロジー分野にも有用であり、高強度・高耐久性・高機能性材料の開発に貢献できると期待され、省エネルギー社会実現の観点からも社会的意義はきわめて大きい。
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