研究課題/領域番号 |
18K18975
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分27:化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宮原 稔 京都大学, 工学研究科, 教授 (60200200)
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研究分担者 |
平出 翔太郎 京都大学, 工学研究科, 助教 (60853207)
田中 秀樹 信州大学, 先鋭領域融合研究群先鋭材料研究所, 教授(特定雇用) (80376368)
平塚 龍将 京都大学, 工学研究科, 特定助教 (70806744)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 多孔性配位錯体 / ゲート吸着 / 自己熱補償能 / 非等温吸着 / 破過曲線 / MOF / PSA |
研究成果の概要 |
柔軟多孔性錯体(Flexible MOF)のゲート吸着挙動ならびに自己熱補償能を活かした新規吸着分離プロセスを模索すべく,吸着カラムの温度変化を取得可能な破過曲線測定装置と物質・熱収支に基づいた非等温吸着カラムモデルの開発を行った。まずは,熱補償効果のみを評価するために潜熱型蓄熱材の混合による吸着熱制御を試み,カラム内の温度変化を抑えることによるメリットは吸着剤充填量減少によるデメリットをも上回ることを明らかにした。そして,Flexible MOFの一種であるELM-11を用いた新規CO2/CH4分離プロセスについて検討を行い,その吸着分離性能が従来システムの性能を著しく上回ることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
昨今のエネルギー情勢に鑑みれば,蒸留を始めとする熱エネルギーに依存した分離方法からの脱却は急務であり,多孔体を用いた吸着・膜分離プロセスの革新が求められている。本研究は,最初の材料が発見されてから約20年に渡り,爆発的な注目を集めてきたFlexible MOFについて,吸着分離プロセスにおけるその優位性を定量的に示した初めての研究である。また,Flexible MOFを分離プロセスで利用する上で最大の壁となる,Slipping-off問題を解決可能な新規吸着分離システムを見出した点で,Flexible MOFの実用化,ひいてはエネルギー問題の解決に大きなブレークスルーをもたらした成果と言える。
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