研究課題/領域番号 |
18K18988
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分28:ナノマイクロ科学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
黒田 眞司 筑波大学, 数理物質系, 教授 (40221949)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 量子ドット / 単一スピン / 交換相互作用 / 光学ポンピング / 表面弾性波 / スピントロニクス / 顕微分光 / スピン‐歪結合 / 格子歪 |
研究成果の概要 |
CdTe自己形成ドット中のCr原子1個の単一スピンの振舞いを明らかにした。ドット中の単一Crスピンとの交換相互作用による励起子発光スペクトルの分裂を観測し、分裂した発光線への共鳴励起によりCrスピンの各状態の分布を制御できることを示した。共鳴励起下で生成した特定のCrスピン状態の分布の減衰を観測し(光学ポンピング現象)、減衰の起源となるCrスピン状態間の遷移の過程を明らかにした。加えてCrスピンとの交換分裂と似た形状のスペクトルを示すが直線偏光特性などで異なる特徴を示す発光スペクトルを見出し、ドット近傍に位置するCrイオンの価数揺動による分裂に起因することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果により、CdTe自己形成ドット中の単一Crスピンの種々の特性を明らかにすることができた。特に、共鳴励起の手法により特定のCrスピンの分布が制御できることを示した。この成果は、ドット中の単一Crスピンを量子ビットとして用いた量子情報処理への応用の可能性の探索という点で学術的、社会的意義を有すると考えられる。
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