研究課題/領域番号 |
18K18994
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分28:ナノマイクロ科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
松本 英俊 東京工業大学, 物質理工学院, 教授 (40345393)
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研究分担者 |
林 靖彦 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (50314084)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 一次元ナノ空間 / 水輸送チャネル / カーボンナノチューブ / スリップフロー / 分離膜 / スリップ・フロー |
研究成果の概要 |
垂直配向カーボンナノチューブ(CNT)/高分子複合膜を用いて、CNT内の水透過挙動に与える温度と圧力勾配の影響を調べた。低圧力勾配下において、水は26℃まで膜を透過せず、その後、温度の増加に伴って、透水流束は増加し、36℃付近で活性化エネルギーが大きく変化する挙動を示した。一方で、有機溶媒の透過実験と高圧力勾配下における透水実験では、温度増加に伴う透過流束の急激な変化は観察されず、活性化エネルギーは一定であった。これらの結果は、CNT複合膜の液体透過挙動における特異な温度依存性が水に特有なものであり、ナノチューブ内において水分子の運動性が制限されている可能性を示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カーボンナノチューブの内部空間を輸送チャネルとする膜において、圧力勾配下においてチューブ内における水分子の運動性の制限によって、室温付近の温度域で複数の透水モードが存在することを実験によりはじめて明らかにした。研究成果の一部は、既に炭素材料分野において国際的に著名な学術誌であるCarbon誌に掲載されており、米国化学会をはじめとする国内外の学会においても口頭発表を行っている。
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