研究課題/領域番号 |
18K19047
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分31:原子力工学、地球資源工学、エネルギー学およびその関連分野
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
浅沼 徳子 東海大学, 工学部, 准教授 (70439660)
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研究分担者 |
稲津 敏行 東海大学, 工学部, 教授 (70151579)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2018年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 溶媒抽出 / フルオラス溶媒 / イオン液体 / セリウム / 核分裂生成物 |
研究成果の概要 |
トリウム燃料再処理のための溶媒抽出法の媒体として、化学的安定性の高いフルオラス溶媒と抽出化学種の溶解性に優れるイオン液体を適用することを検討した。トリウムの模擬元素としてセリウムを使用した。硝酸水溶液中のセリウムは、ホスフェート型フルオラス抽出剤によりフルオラス相へ抽出され、その後、抽出剤として塩化トリオクチルメチルアンモニウムを含むイミダゾリウム型イオン液体へ分配した。核分裂生成物の模擬元素を使用したトリウム燃料の模擬溶解液からの抽出試験では、フルオラス溶媒を介してイオン液体相へセリウムを選択的に回収できることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新しい学問領域であるフルオラス科学を原子力工学分野の化学分離へ適用させる取り組みであり、異分野の融合を図ることにつながった。フルオラス溶媒もイオン液体も抽出媒体としての基礎的知見は蓄積されており、互いの長所短所を把握したうえで課題解決に臨むことができた。トリウム燃料再処理には技術的課題が多く、既存の概念だけでは解決困難だが、フルオラス溶媒とイオン液体を組み合わせた抽出プロセスは、提案者らの独自手法であり、本研究で原理的な成立性を確認できた。今後、工学的な見地による検討を進めることで、トリウム燃料サイクルの確立に貢献できるだけでなく、他の分野への適用も期待できる。
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