研究課題/領域番号 |
18K19067
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分33:有機化学およびその関連分野
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
古川 俊輔 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (70625590)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | σ共役化合物 / σ-π混合非局在系分子 / 有機半導体 / 電荷輸送 / 3次元的分子間相互作用 / 電界効果トランジスタ / ポリヨードベンゼン / σ非局在系分子 / σ芳香族化合物 / 電荷輸送性分子 / 有機トランジスタ / 電荷輸送材料 / σ対称性軌道 / ポリヨードアレーン |
研究成果の概要 |
本研究の目的は,σ対称性軌道間の相互作用を活用した電荷輸送性有機分子の学理を構築し,3次元的な電荷輸送を実現するための足掛かりとすることである. 本研究では「直交σ共役系分子」および「σ-π混合共役系分子」という新たな分子系を合成し,電荷輸送能の評価を行った. 直交σ共役系分子の合成は困難を極め,目的化合物は得られなかった.もう一つの標的化合物「σ-π混合共役系分子」の合成は反応条件を最適化することでいくつかの化合物が合成でき,これらの分子軌道が三次元的に相互作用を示すネットワーク構造を形成することを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来までの電荷輸送性有機半導体の化学はπ共役化合物を主軸としたものであった.本研究で取り扱ったσ非局在系化合物は,従来までのπ共役化合物とは軌道対称性が異なるものの,電荷輸送性分子として機能する可能性を実験的および理論化学的に明らかにした点で学術的に意義深い.さらにσ非局在系化合物は,電荷輸送において重要な要素「3次元的な分子間相互作用」と誘起しやすいことも明らかになり,π共役化合物の問題点を克服できる可能性を示唆した.
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