研究課題/領域番号 |
18K19086
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分34:無機・錯体化学、分析化学およびその関連分野
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小林 厚志 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (50437753)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
|
キーワード | 発光性 / 固相反応 / 銅錯体 / グリーンケミストリー / 配位高分子 / 強発光性 / 金属錯体 / 固相合成 / 発光 / 強発光 / 銅(I)錯体 / 有機EL / 薄膜化 |
研究成果の概要 |
安価で豊富な資源量を背景に発光性銅(I)錯体は、発光性貴金属錯体を代替する材料として注目を集めている。しかし、溶液状態の不安定さが実用化に向けた大きな障害となっていた。本研究では、この問題を回避する新手法として、不安定な溶液状態を経ずに合成可能な新規固相合成法を開発した。 具体的には全工程を無溶媒条件で進行させるべく、発光性銅(I)錯体の固相加熱合成を検討し、配位子の融点を超える温度で焼成することで、錯形成反応を促進しつつ余剰の配位子を取り除き、定量的に合成可能なことを見出した。熱耐久性に優れた配位高分子系であれば、従来の溶液反応により合成したものに劣らない発光特性を示すことも確認できた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した強発光性銅(I)錯体の固相加熱合成法は、環境負荷の大きな有機溶媒を使用せず、短時間・高収率・高純度に合成可能な新手法であり、これまで幅広く利用されてきた有機溶媒中における錯形成反応を置き換える可能性を秘めたものである。 機能性金属錯体の実用化に向けた障害の一つに、有機溶媒の大量使用による高コストな合成プロセスが挙げられ、本手法はこれを打開する有効な低コスト手法になり得る。さらに溶液状態では不安定な化合物でも本手法であれば合成できる可能性もあり、今後のさらなる開発が強く望まれる研究シーズを見出したと考えている。
|