研究課題/領域番号 |
18K19087
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分34:無機・錯体化学、分析化学およびその関連分野
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
壹岐 伸彦 東北大学, 環境科学研究科, 教授 (50282108)
|
研究分担者 |
鈴木 敦子 (升谷敦子) 東北大学, 環境科学研究科, 助教 (10633464)
唐島田 龍之介 東北大学, 環境科学研究科, 助教 (40783303)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 造影剤 / MRI / 配位高分子 / Mn / 錯体 / 画像診断法 / 配位不飽和 / 生体安全性 / 緩和能 / MOF / 生体安定性 / 多孔性 / コントラスト剤 / イメージング |
研究成果の概要 |
磁気共鳴イメージング(MRI)は分解能の高い画像診断法であるが感度が低く,造影剤が必要である.現在主流のGd造影剤の生体毒性への懸念から,安全かつ高性能の造影剤が求められている.そこで配位不飽和サイト(CUS)を有する配位高分子(PCP)が造影剤の新しい基体となると考え,検討した.低毒性のMn(II)とジヒドロキシテレフタル酸から溶液混合法でナノサイズのCUS-PCPを生成させ,PEG修飾して水分散性と生体適合性を付与した.これはGd造影剤よりも上回る緩和能を示し,腫瘍の優れたT1造影能を示した.以上CUS-PCPによるアプローチの有効性を提示し,高性能MRI造影剤設計の学理開拓の緒をつけた.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでMRI造影剤(CA)の設計は錯体化学と材料化学の学術体系からアプローチされてきた.前者は高度な分子設計を通して緩和能が数十/(mMs)にも及ぶGd錯体CAを実現したが,生体安全性の壁に直面している.一方後者では超常磁性酸化鉄ナノ粒子などを表面修飾し,生体適合化や高機能化に成功してきた.しかしバルク材料であるため,金属の生体負荷量が多いのが難点である.本研究はそれらの問題をクリアし,配位高分子を基体とするより安全で高性能なMRI CAのモチーフを提示した.これはCA設計の新しい学理開拓の端緒となると同時に,医療計測技術の高性能化に資する成果で,社会的意義が大きい.
|